2012年11月27日火曜日

小さな幸せ

日曜に恐らく今年最後であろう上海蟹を食らう、かにかに会が開催される。

先般食べたかに。このおうちはお皿がかわいい
いつもおいしいものを食べさせてくれる開催者へお礼に何か作れないかしらと
昨日からもんもんと考えていた。

私がいつも買い物に行くのは、ローカル市場だから鶏は顔、首、足つきの
丸ごとで買わないといけないし、中国人は家庭であんまり牛肉を食べないみたいで
牛肉屋の肉は(市場の肉屋は鶏肉、豚肉、牛肉で店が分かれてる)鮮度が
悪そうなのであんまり買いたくない。
ということで、消去法で豚肉料理に決定。
豚肉はいつも買ってるけど、これまで特に問題ないのでたぶん大丈夫。。
パーティーメニューに挑戦しよう!と思い立ち、メニューはローストポークにけてい。
しかし、問題はフレッシュハーブ。バジル、ローズマリー、ミント、オレガノ
などフレッシュなハーブが手に入らないハーブ後進国、中国。

ハーブをどこで手に入れようと悩んでいたら、なんと!
会社から家に帰る途中の小さな花屋さんで、ローズマリーはけーーん!
ローズマリーだけでなく、ミントもバジルもあった!
結構大きな鉢で10元(130円)でした。
中国にいるとこんな小さな事が幸せに感じられる。
今日はローズマリーを偶然発見した以外にも嬉しいことがいくつか。
12月末に高校の先生の結婚式で日本に帰ることができそうなのと、
金曜日に楽しそうな飲み会に誘われた〜♪

本日の収穫 ローズマリー

2012年11月21日水曜日

開発という犯罪

中国政府の鉄鉱石採掘事業で、アフガニスタンで発掘中の仏教遺跡
「Mes・Aynak(メスアイナク)」が破壊される危機に瀕している。

このメスアイナクは、首都カブールから35キロほどのところにある
4世紀の仏教都市遺跡で、現在もフランスやイタリアなど外国が主体の
発掘チームによって、当時の寺、仏像、仏塔、壁画など歴史的に
かなり重要な遺跡が発掘されている。
タリバン政権が崩壊し、発掘チームが本格的に発掘を開始できたつい最近まで
土の中に眠っていたため、かなり保存状態がよいそうだ。

画像は全てAFP通信とCNNの写真を拝借

どう考えても世界遺産レベルの遺跡を、天然資源欲しさ、金欲しさに
中国政府が掘り返して、壊してしまおうとしている。
地元に利益を還元しないなど、やり方が汚いと南米での採掘プロジェクトが
非難されているアメリカ企業ですら、遺跡は壊さないよ、さすがに!

アフガニスタンがいつか平和になったら、バーミヤンやメスアイナクなど
玄奘三蔵が立ち寄った遺跡をいつか自分で見てみたいと思っていたのに…
なんでこんなひどい事ができるんだろう。
シルクロードをちょっとかじっただけの私ですら、こんなに胸が痛いのに
今メスアイナクを発掘している考古学者や仏教遺跡の研究者はどんな思いだろう。
なんとかして止める方法はないものか。


AFP通信の記事
メスアイナク遺跡を守ろうとする考古学者のFacebook page

2012年11月15日木曜日

経典を探して

国慶節にシルクロードの旅をして以来、見事に三蔵法師にはまってます。
三蔵法師こと「玄奘」は、今から1400年ほど前に、中国の河南省で生まれ
子供のころから父の影響で仏教関係の本にはまり、なんと10才かそこらで
漢語に翻訳された経典の教えに限界を感じ、もんもんとしていたところ
父を亡くしたのをきっかけに、サンスクリット語で書かれた本場の経典を
学習するため、徒歩と馬でインドまで行っちゃったという、とんでもない坊さん。

顔は普通のおっさんだね。
三蔵法師と言えば、西遊記の宮沢りえだったので、女のお坊さんかと
思ったら、おっさんだったのね。
玄奘さんの偉業を知るためにまず読んだのが、岩波新書の
玄奘三蔵、シルクロードを行く」。アフガニスタン学術調査隊の
隊員だった著者が、 玄奘さんが出身地洛陽付近を出発してインドに辿り着く
までを記した「大唐西域記」の記録に忠実に、玄奘さんの旅を解説している本。
この本は玄奘さん残した記録に脚色が一切ないので、玄奘さんの偉大さと、
旅の行程がすごく分かりやすく書かれている。

そして今読んでいるのが、玄奘さんの1200年後、大阪に生まれたお坊さん
玄奘さんと同じように、仏教の原典を求めて、当時外国人の
入国が厳しく禁止されていたチベットに、チベット人になりすまして入っちゃった
執念のお坊さん日記「チベット旅行記」全5巻。
チベット旅行記なんて、どっかのブログみたいなタイトルだけど
中身はとても真似できる代物ではない。チベットに入国するため
インド国境の村でチベット語をマスターしながら、密入国の機会を
伺うこと2年、意を決して、とんでもない雪山を徒歩で越えついにチベットに。

さらーっと書いてしまったけど、玄奘さんも
玄奘さんに至っては、1400年前に用意できる程度の装備で冬の雪山に
玄奘さんが長安を出発して、西へ西へ原典を求めた旅が
まさしく先月わたしが行った新疆ウイグル自治区の旅。
カシュガル、クチャ、ホータン、 これ全部昔仏教王国が栄えていた都市。
玄奘さんも、これらの都市を訪れて、手厚く歓迎されたり、教えを説いたり
仏塔や伽藍などその土地土地の仏教建築を勉強したりしていった。
この旅行で、玄奘さんが訪れた都市の遺跡を見ていたなんて、
旅行の前に、シルクロードについてもっと勉強していくべきだった…。
ぐやし〜よぉ〜。
くやし過ぎるので、

玄奘さんが訪れた都市のひとつ、スバシ遺跡。このでっかい城跡で玄奘さんは接待をされていた
乾燥と強風でほとんど風化してしまい、土台しか残っていない
でも玄奘さんは確かにここに来た。この穴を通ったかも?

2012年11月10日土曜日

調査と作戦

ほぼ一週間かかった提案がやっと終わったと思ったら
契約書の更新やら、来週の展示会の準備やらで今週も
あっというまに終わっていた。

ということで(どういうことで?)、昨日久しぶりにマッサージに行った。
マッサージ師は黒龍江省出身の50番、趙(Zhao)さん、女性、24才。
いつもは本を読むか、寝てるかだけど、なぜか昨日は外地から出稼ぎに
来てる普通の中国人の実態にせまりたくなり、マッサージの間
趙さんとカタコトの中国語で話してみた。

趙さんについて分かったこと
◆週6、午後4時から午前2時までのシフトで働いている
◆給料は歩合で、お客が支払った金額の2割程度が給料になる
◆黒龍江省出身で、2才年上のお兄さんがいる
(ちなみに来年結婚予定)
趙さんは彼氏なし、「彼氏は疲れるからいらない」とのこと
◆高校時代の友達が東京のソニーで働いているとのこと
(私が「その人と付き合いなよ!」と言うと、彼は大学でているから
わたしとは釣り合わない的なことを言っていたのが印象的)
◆上海から黒龍江省まで列車で帰省するのに33時間かかる
◆お母さんと電話するたび結婚のことを聞かれ面倒くさいらしい
◆20才の時上海にきて、マッサージ師歴4年
◆4年も働いているけど同僚のマッサージ師の名前は知らない
(マッサージ師にはそれぞれ番号があって、同僚同士でも番号で
呼び合うらしい。「ほんとに一人も名前しらないの?!」と
聞いたら、全然知らないとのこと。趙さんはウーリン(50)と
呼ばれている)

若干はたちで大都会・上海に出稼ぎにきて、お互いを番号で呼び合う
職場で週6で外国人のマッサージをする趙さん。
中国にはこういう子がたくさんいるんだろう。わたしの会社の子みたいに
ホワイトカラーでオフィスワークをする若者は一部で、中国の大部分は
趙さんのような若者で構成されてるんだろう。
マッサージをしてもらった後、なんだかその日は趙さんにおいしい夜ごはんを
食べてもらいたくて、めずらしくチップを渡した。 

こうして、至福のマッサージ時間は、私にとって
本当の中国人の実態調査兼、色々話しを聞いて、チップを渡し
「日本人っていい人」と思ってもらうための作戦を実行する場となりました。
そしてマッサージ師さん相手に中国語を練習するまたとないチャンスでも
あるのです。ストリートファイトならぬ、ストリートラーン(Learn)

今度は熟練マッサージ師の実態に迫ります。