セックス依存症の男の映画。http://shame.gaga.ne.jp/
『SHAME』はアンタッチャブルなテーマなのに、
誰もが感じる認めたくない人生の悲しさが痛いほど伝わる映画だった。
恐らく過去に何かあって依存症になったNYのエリートサラリーマンの
コントロールできない欲望と、大切なものと向き合えない悲しさで
胸がずーんと痛くなる。鈍痛。
内容は鈍痛だけど、全体的に青みを帯びた色調(光調?)と
終始クラッシック音楽が使われていることで、映画全体がシャープで
きりっとしている。
特に主人公のBrandonが、妹とのけんかがきっかけで
自分の欲望を破滅的に満たそうと、夜の街を彷徨い歩いて
男娼を求め、ゲイクラブに入っていく場面で、サイケデリックな
クラブ音楽に、BGMのクラッシック音楽が重なるところが素晴らしすぎる。
自分でコントロールできない欲望に支配されて、自分を壊してしまうような
行動をするBrandonに、依存症になったことがある人はもちろん
そうでない人でも、十分に理解できる部分があると思う。
程度の差はあれ、自分の精神に追いつめられて、破滅的になったり
大切なものを、大切にできないことって結構よくあると思うから。
それにしても、この映画すごかった。
2012年に見た中では、間違いなくNo.1だったわ。
主演のマイケル・ファスベンダー、妹役のキャリー・マリガン
そして2008年のカンヌで新人監督賞を受賞した新進気鋭の
スティーブ・マックイーン監督。
マイケルはアイルランド出身、キャリーとマックイーン監督は
イギリス出身。なのはあまり関係ないかもしれないけど
3人のチームワークがすごすぎる作品でした。
監督、キャストはアイルランド&イギリスだけど、撮影はニューヨーク。
マックイーン監督いわく、欲望が一番似合うのはニューヨークらしい。
そういえば最近レム・コールハースの『錯乱のニューヨーク』を買った。
現代建築の巨人コールハースが、超過密文化のメトロポリタン・マンハッタンが、
人間の欲望によって作り上げられていった過程に迫る。
10月にニューヨーク行くからそれまでに読まないと。
2012年6月17日日曜日
2012年1月2日月曜日
Away We Go
「子供ができた夫婦が家族の形を探すロードムービー」
『Away We Go』を一言で表すと、こんなとこでしょうか。
この映画に対する予備知識は、ほとんどなかったのけど
フタを開けてみれば、まさかのサム・メンデス監督作品!
主演の『ブライズメイド』のマヤ・ルドルフと
『The Office』のジョン・クラシンスキーに加えて
『Julie & Julia』のクリス・メッシーナや『Juno』の
アリソン・ジャーニーが脇を固める超私好み配役!!
※以上の映画、ドラマは全部面白いです。そしてマヤ・ルドルフは『マグノリア』の
ポール・トーマス・アンダーソン監督(以下、PTA監督)の嫁です。
※さらに、PTA監督の次回作『The Master』は話題の宗教サイエントロジーをテーマにした映画で
めちゃくちゃおもしろそうです。なんたってサイトロのグールー役がフィリップ・シーモア・ホフマンですから!
アメリカとは広い国で、街ごとにカラーがあってそこに暮らす人も様々。
それだけが理由ではないけど、アメリカ映画は街から街へドライブで
目的地に向かうロードムービーが多い。
私が好きなロードムービーでは、『About Schmidt』とか
『Little Ms.Sunshine』とか『Into The Wild』とか。
目的地に向かって進む(目的地がない場合もあるけど)過程で
主人公が人生の疑問やモヤモヤに答えをみつける…というのが
ロードムービーのシナリオだと思うのだけど、これにはアメリカ人がより
共感しやすいと思う。彼らは、人生の節目で移動することが多く
移動とか場所への期待、思い入れが強いんだと思う。
『アメリカンビューティー』が好きすぎる私にとって
サム・メンデス監督が作った映画にしては、とんがったところや
皮肉的な要素がないなーと思ったけど、最後まで見るとやっぱり
それぞれのキャラクターに対する優しさが感じられるサム・メンデス映画だった。
出演俳優達が好みであることを差し引いても、すごくよい映画だと思いました。
特に、結婚とか家族について考えている人が見るといいかもしれません。
ちなみに日本では劇場公開どころかDVDもでていない模様。。。
『Away We Go』
★★★★★★★★★☆
http://www.imdb.com/title/tt1176740/
『Away We Go』を一言で表すと、こんなとこでしょうか。
この映画に対する予備知識は、ほとんどなかったのけど
フタを開けてみれば、まさかのサム・メンデス監督作品!
主演の『ブライズメイド』のマヤ・ルドルフと
『The Office』のジョン・クラシンスキーに加えて
『Julie & Julia』のクリス・メッシーナや『Juno』の
アリソン・ジャーニーが脇を固める超私好み配役!!
※以上の映画、ドラマは全部面白いです。そしてマヤ・ルドルフは『マグノリア』の
ポール・トーマス・アンダーソン監督(以下、PTA監督)の嫁です。
※さらに、PTA監督の次回作『The Master』は話題の宗教サイエントロジーをテーマにした映画で
めちゃくちゃおもしろそうです。なんたってサイトロのグールー役がフィリップ・シーモア・ホフマンですから!
アメリカとは広い国で、街ごとにカラーがあってそこに暮らす人も様々。
それだけが理由ではないけど、アメリカ映画は街から街へドライブで
目的地に向かうロードムービーが多い。
私が好きなロードムービーでは、『About Schmidt』とか
『Little Ms.Sunshine』とか『Into The Wild』とか。
目的地に向かって進む(目的地がない場合もあるけど)過程で
主人公が人生の疑問やモヤモヤに答えをみつける…というのが
ロードムービーのシナリオだと思うのだけど、これにはアメリカ人がより
共感しやすいと思う。彼らは、人生の節目で移動することが多く
移動とか場所への期待、思い入れが強いんだと思う。
『アメリカンビューティー』が好きすぎる私にとって
サム・メンデス監督が作った映画にしては、とんがったところや
皮肉的な要素がないなーと思ったけど、最後まで見るとやっぱり
それぞれのキャラクターに対する優しさが感じられるサム・メンデス映画だった。
出演俳優達が好みであることを差し引いても、すごくよい映画だと思いました。
特に、結婚とか家族について考えている人が見るといいかもしれません。
ちなみに日本では劇場公開どころかDVDもでていない模様。。。
『Away We Go』
★★★★★★★★★☆
http://www.imdb.com/title/tt1176740/
2011年12月11日日曜日
来年はアダム・スコット Adam Scott
http://www.vogue.co.jp/lifestyle/celebscoop/2011-10-21
VOGUEで特集されていた「ダサかっこいい(Geek)俳優」
ジェシー・アイゼンバーグ以外は、超がつくほど大好物な俳優ばかり。
特にマイケル・セラは『Arrested Development』のGeorge Michael時代から
ファンなので、地味にブレイクしだして嬉しい。
そして、「Geek俳優」発掘家を自称する私が
来年絶対ブレイクすると言い切る一押しの俳優がアダム・スコット!!
彼がでている映画やテレビドラマは大体面白く
彼が演じる役柄は「かわいい&おもしろい」
代表作は、『Parks and Recreation』、『Step Brothers』など。
来年はアダム・スコットの年ですよ、みなさん。
VOGUEで特集されていた「ダサかっこいい(Geek)俳優」
ジェシー・アイゼンバーグ以外は、超がつくほど大好物な俳優ばかり。
特にマイケル・セラは『Arrested Development』のGeorge Michael時代から
ファンなので、地味にブレイクしだして嬉しい。
そして、「Geek俳優」発掘家を自称する私が
来年絶対ブレイクすると言い切る一押しの俳優がアダム・スコット!!
彼がでている映画やテレビドラマは大体面白く
彼が演じる役柄は「かわいい&おもしろい」
代表作は、『Parks and Recreation』、『Step Brothers』など。
来年はアダム・スコットの年ですよ、みなさん。
愛する人(Mother and Child)
ナオミ・ワッツ、アネット・ベニング、サミュエル・L・ジャクソンと
主演級の演技派がそろった『愛する人』。
この邦題はどうかと思うけど、映画自体はとってもよかった。
プロデューサーが『バベル』、『21グラム』で知られる
アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ。(タイプしにくい名前だ)
複数の登場人物の生活、人生を別々に展開させて、最後の最後で
クロスオーバーさせるスタイルで知られているイニャリトゥの最新作
(プロデュースだけど)も同じ展開で進む。
さすがに同じスタイルで3作目となると飽きそうだけど
イニャリトゥのすごいところは、毎回新鮮さがあるところ。
「アダプション(養子)」を映画の軸に、母親と子供を中心に様々な親子、
家族のストーリーを展開させ、ラストで登場した親子達が同じ点で重なる。
『12モンキーズ』で知られるテリー・ギリアム監督がいつだったか
良い映画は見た後に、観客の行動や考え方を変えてしまう力があると
言っていたけど、この映画を見ると自分と母親の関係について考えさせ
私の場合、「お母さんありがとう」という結果に至った。
いやー、それにしてもイニャリトゥすごいな。
『愛する人(Mother and Child)』
★★★★★★★★☆☆
http://www.imdb.com/title/tt1121977/
主演級の演技派がそろった『愛する人』。
この邦題はどうかと思うけど、映画自体はとってもよかった。
プロデューサーが『バベル』、『21グラム』で知られる
アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ。(タイプしにくい名前だ)
複数の登場人物の生活、人生を別々に展開させて、最後の最後で
クロスオーバーさせるスタイルで知られているイニャリトゥの最新作
(プロデュースだけど)も同じ展開で進む。
さすがに同じスタイルで3作目となると飽きそうだけど
イニャリトゥのすごいところは、毎回新鮮さがあるところ。
「アダプション(養子)」を映画の軸に、母親と子供を中心に様々な親子、
家族のストーリーを展開させ、ラストで登場した親子達が同じ点で重なる。
『12モンキーズ』で知られるテリー・ギリアム監督がいつだったか
良い映画は見た後に、観客の行動や考え方を変えてしまう力があると
言っていたけど、この映画を見ると自分と母親の関係について考えさせ
私の場合、「お母さんありがとう」という結果に至った。
いやー、それにしてもイニャリトゥすごいな。
『愛する人(Mother and Child)』
★★★★★★★★☆☆
http://www.imdb.com/title/tt1121977/
2011年12月5日月曜日
ベイビーママ
『30Rock』のティナ・フェイと『Parks and Recreation』の
エイミー・ポーラーが共演のコメディって言われたら、
アメリカのSaturday Night Liveが好きな人は絶対見ると思う。
フジテレビが明石家さんまでぱくり番組を作ろうとしてるらしいSNL。
『ベイビーママ』主演のティナ・フェイ、エイミー・ポーラー両方とも
SNL出身の人気コメディエンヌ。
SNL以外でも、二人とも主演のドラマがかなり面白くて、アメリカでは人気の
はずなんだけど、この映画に関しては…どうなんだろう。
二人とも45分以内のドラマではいつも面白いのに
90分以上の映画には耐えられないのかね。
最初の3分は面白かったけど、その後はクスリとも笑えない
しかも大体予想がついてしまう展開の脚本にうんざり気味。
ちなみに、エイミー・ポーラーは『Arrested Development』を
見てから好きになった女優(芸人?)。彼女がでている映画、ドラマは
この『ベイビーママ』以外はぜんぶおもしろかったです。
『ベイビーママ』
http://www.imdb.com/title/tt0871426/
★★★☆☆☆☆☆☆☆
エイミー・ポーラーが共演のコメディって言われたら、
アメリカのSaturday Night Liveが好きな人は絶対見ると思う。
フジテレビが明石家さんまでぱくり番組を作ろうとしてるらしいSNL。
『ベイビーママ』主演のティナ・フェイ、エイミー・ポーラー両方とも
SNL出身の人気コメディエンヌ。
SNL以外でも、二人とも主演のドラマがかなり面白くて、アメリカでは人気の
はずなんだけど、この映画に関しては…どうなんだろう。
二人とも45分以内のドラマではいつも面白いのに
90分以上の映画には耐えられないのかね。
最初の3分は面白かったけど、その後はクスリとも笑えない
しかも大体予想がついてしまう展開の脚本にうんざり気味。
ちなみに、エイミー・ポーラーは『Arrested Development』を
見てから好きになった女優(芸人?)。彼女がでている映画、ドラマは
この『ベイビーママ』以外はぜんぶおもしろかったです。
『ベイビーママ』
http://www.imdb.com/title/tt0871426/
★★★☆☆☆☆☆☆☆
2011年12月4日日曜日
ラリー・フリント
毎年恒例Newsweekのmovie issue(一冊まるごと映画特集)で
いつも推薦されている『ラリーフリント』。
アメリカのポルノ雑誌Hutslerの創設者ラリー・フリントの
めちゃくちゃな人生を、表現の自由という難しいテーマで描いた作品。
ラリー・フリントの人生を知るだけでも、十分に楽しめるけど
表現の自由、宗教、ポルノ産業などアメリカ独特ともいえる
複雑な要素のミックスをうまくあぶり出している…気がする。
「以前に祖国で自分の作品を禁止されたことがある
チェコ出身の難民監督だから、ラリー・フリントをこんな風に
描くことができた」とNewsweekが言っていたけど、納得。
ラリー役のウディー・ハレルソンも、ラリー妻役のコートニー・ラブも
最高だけど、弁護士役のエドワード・ノートンはどうなんだろう。
HULK以来ノートン見ないけど、映画でてるのかな。
『ラリー・フリント』
http://www.imdb.com/title/tt0117318/
★★★★★★★★☆☆
いつも推薦されている『ラリーフリント』。
アメリカのポルノ雑誌Hutslerの創設者ラリー・フリントの
めちゃくちゃな人生を、表現の自由という難しいテーマで描いた作品。
ラリー・フリントの人生を知るだけでも、十分に楽しめるけど
表現の自由、宗教、ポルノ産業などアメリカ独特ともいえる
複雑な要素のミックスをうまくあぶり出している…気がする。
「以前に祖国で自分の作品を禁止されたことがある
チェコ出身の難民監督だから、ラリー・フリントをこんな風に
描くことができた」とNewsweekが言っていたけど、納得。
ラリー役のウディー・ハレルソンも、ラリー妻役のコートニー・ラブも
最高だけど、弁護士役のエドワード・ノートンはどうなんだろう。
HULK以来ノートン見ないけど、映画でてるのかな。
『ラリー・フリント』
http://www.imdb.com/title/tt0117318/
★★★★★★★★☆☆
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