2014年3月14日金曜日

中国の正しい年越し

中国で春節と呼ばれる旧暦の正月は、大体いつも2月の頭から約一週間ほどの休暇。
いつもは日本に帰っているんだけど、今年の春節は連休初日のチケットが取れなかったので、
会社が休みになってから、日本かえるまでの数日間どうしよーと思っていたら、
仲の良い中国人社員・ワンジュオ君から「それでは中国流の年越しをうちで体験しよう!」と、
大晦日(今年は1月31日)の夜ごはんに誘ってもらった。

特に中国流の年越しに対して予備知識もなく、フラフラと言われるままに
ワンジュオ宅に行ったんだけど、これがめーーーっちゃ楽しかった!

年越しディナーのメニュー。ざっと15品。

ワンジュオのおうちに行くと、お客さんが来るとのことで
お父さんがすでに年越しディナー用のごはんを作っていた。
ピーマンの下には、作るメニューが書かれているメモ。お父ちゃん、超やさしい。
中国人の客人をもてなすパワーはものすごくて、社員の家に行くといつも
これでもかというほどのご馳走を食べさせてくれ、客人は片付けを手伝う素振りを
見せただけで怒られるほど。

お父さんの料理が終わるまで、中国の年越し準備を手伝うことに。
といっても、中国の家ならどこでも玄関に張ってある「福」という文字を
逆さにした縁起物のポスターを張り替えるだけ。

張り替え作業中。派手だな〜
今年のポスターを手に決め顔のワンジュオ

同じものを張り続けてると思いきや、毎年張り替えなくてはいけないみたい。
ちなみに中国には、年男・女は赤い物を身につけるという習慣があり、
年男のワンジュオは、赤いパーカーに赤いブレスレット、赤いパンツまで身につけていた。

ポスター張り替えたり、色々としていたら、お父さんの料理が終わり、
ついに年越し宴会スタート!!

品数が多すぎて秘技「重ね置き」炸裂中
重慶出身のお母さんのために北京人のお父さんが覚えたという重慶の辛い汁ビーフン
洗面器汁ビーフンを笑顔で取り分けるお父さん

料理は全部とっても美味しくて、特にこの洗面器汁ビーフンはお店では
味わえないまさに家庭の味。今度このビーフンを習う予定。
16時から始まった宴会は、とにかく品数がすごいから食って食って食いまくり。
18時過ぎには、ワンジュオの従姉妹のお姉さんが彼氏(台湾人と日本人のハーフ)が
も加わって、大変にぎやかな宴会に。

香港大手TV局の鳳凰TVのお天気お姉さんをしている超美人の従姉妹

 もう食えねーってぐらい腹がパンパンになったら、中国の紅白と言われている
『春節晩会』という番組を12時までみんなで仲良く鑑賞します。

晩会の音楽に対していきなり指揮をしだす父ちゃんw

そして12時をまわったら、一家総出で花火&爆竹をしに、
マンションの広場へと向かうのです。

外でたらこんなん。花火と爆竹で内戦みたい。
爆竹の大凶音から逃げ惑う私
最後はみんなで手持ち花火

この花火と爆竹、すぐ隣りにガソリンが入った車が大量に停めてあるのに、
マンション中の住民が、自分勝手にどんどんばんばんやりまくってて超危険。
これでも大気汚染とか景気とかで、昔より大分大人しくなったらしい。

年越しは水餃子。これも父ちゃん手作り。

怒濤の爆竹から帰ってくると、みんなでゆっくり水餃子。
日本の年越しそばにあたるものは、中国では水餃子らしく、みんなで
つるつるとおいしくいただきました。

つまり中国式の年越しは総合すると
■とにかくご馳走を食いまくる
■12時過ぎたら爆竹・花火をあげまくる
■年越しフードは水餃子
ということでした。

中国式の年越しを体験して、これでさらに心置きなく日本に帰れる。


2014年3月13日木曜日

中国卒業旅行

上海で仲良くしてもらっていた10才年上の親友改め上海の母改め料理の鉄人から
彼女もまた5月には晴れて上海卒業→日本在住になる知らせを受けた。

上海の中心部にあって交通の便がいいのに、周りが静かな超高級マンション!
なのにシャワーのお湯が15分しかでない、なんだかあたしの北京の家より寒い、
超高級だけど、ちょっと残念な上海時代に何度もお邪魔したあの家で、
お互いの中国卒業を祝うパーティーをするため(ただ上海の母の料理が食べたかっただけ)
実は東京⇔広島間もの距離がある上海まではるばる北京から行ってきました。

■1日目
上海に11時くらい到着した1日目の昼は郊外に遠出して小龍包を食べる計画を
あっさり取りやめて、近所のインドカレー屋に。
その後、日本に帰ったら中国の思い出として唯一恋しくなるであろう
ドラム缶焼き芋売りを発見。再利用されたドラム缶で焼かれたサツマイモなんだけど、
ドラム缶に何が入っていたか分からないということで、避ける人も多いらしいけど、
とにかくサツマイモが日本の3倍くらいホクホクねっとりで甘いので
母も私も一目散に焼き芋売りのおっちゃんに近づいていった。

インドカレーと焼き芋で腹がパンパンになったはずなのに、
18時を過ぎると不思議とお腹がすくもので、夜はさっそく目的である母の手料理を
いただきましたー!!!

この日の前菜

このお宅ではNARUMIのヴィンテージのお皿が前菜に使われるのが恒例なんだけど、
私はこのお皿を見ただけで、よだれがでるパブロフの犬ならぬナルミの犬状態。

<今日の前菜:ジャガイモとアボカドのあったか前菜※私が勝手に命名>
①ジャガイモは事前にレンジでチンして柔らかくしておく。
②フライパンにオリーブオイルをたっぷり目にひいて、ジャガイモと細かく
 切ったアボカドを炒める。
③塩・コショウをして、醤油をまわしかける。

これが超おいしかったの!アボカドは炒めるとネトネトになって、
じゃがいもに絡み付いて、魔法の調味料のようになった。
この日は博多のもつ鍋有名店「おおいし」の上海支店からお取り寄せした
もつ鍋がメインだったけど、写真撮り忘れた…。

ビールとウイスキーで適度に酔っぱらい、もつ鍋をやっつけた後は、
なぜか母が集めているフチ子さんの撮影会に。

プライベートフチ子も混ざる
仕事せずに遊ぶOLフチ子たち
わさわさいるフチ子

一眼レフで撮るフチ子たち…。超フォトジェニック!
これが上海卒業旅行1日目でした。

■2日目
2日目はつい最近まで北京の会社で一緒に働いていた中国人社員の女子と
その彼氏とお昼ごはんを一緒に食べてきた。
北京のマクドナルドで奇跡のナンパによりイケメン台湾人とつき合う事になり、
上海に転勤した彼と結婚を前提にした同棲をするため、上海に引っ越していった
若干22才の女子。
まー予想通りあまり美味しくない中華だったので、あんまりお腹を膨らまさないよう
少しだけ食べて、楽しいおしゃべりだけに集中。

そして、夜はこの卒業旅行最大のクライマックス(あたし的に)!
ごちそうでワイン飲みまくり!!

お酒も料理も全部母が用意してくれたので、私は食べるだけ、飲むだけで
本当に申し訳なかったけど、ここの家のごちそうとワインにかなうものはありません!
今日のメインは、最近母が開眼したという赤身の牛肉。

今日の主役ニュージーランドヒレ肉をちら見せ
でました。NARUMIの前菜 
まずは泡〜♪ソムリエのような仕草でワインを注ぐ旦那殿
キターー!!!!ヒレ肉と赤ワインーーー!!!

<今日の前菜:じゃがいものブルーチーズ和え>
①ジャガイモの皮を剥いて柔らかくなるまでチンする。
②ジャガイモが熱いうちに、ブルーチーズをぶっこんで和える。
③アーモンド等家にあるナッツ類を砕いてこれもぶっこむ。

このジャガイモとブルーチーズのほくほくねっとりを泡でさっぱりさせてもよし、
赤で濃厚×濃厚を楽しんでもよし。
ちにみにこの日のヒレ肉は頭の中で興奮物質が出ているのが自分でも分かるほど
ここ最近感じていなかった食べ物による興奮だった。
食べ始めたばかりだと言うのに、「おいしいと思う幸せ」が「このおいしい物体が
どんどん小さくなってしまう悲しさ」に負けてしまうほどのおいしさ。
分かりづらいか…。

しかもまた飲ませてもらった赤ワインがうめーっんだ!
飲んだ瞬間に母と目を合わせて「まろやか!」と言ってしまうほど
うんめー赤ワインとヒレ肉のステーキで、卒業旅行をしめくくるにふさわしい
最後の晩餐だった。

私も赤身に目覚めました!
日本帰ったらデパートで赤身買って、家で焼きます!!
これで心置きなく日本に帰れます!

2014年1月24日金曜日

問題は…

今週日曜は、旧正月連休の振替出勤。
駐在員の間で悪名高い中国の「祝日振替出勤制度」

おかげで、今週のお休みは土曜だけ。

土曜にはやらなくてはいけないことがいっぱいなので、
朝食兼昼食のサタデーブランチとしてガレットを作るのか、


昼食兼夕食として、おでんを作るのか、


それが問題だ。

2014年1月21日火曜日

中国を振り返ると

遅くとも3月中には日本に永久帰国できると言われていたのに、
フタを開けてみれば、やっぱり、色々な事情が発生して、4月の中旬まで
北京にいなくてはならず、その知らせを聞いた日は、あまりのショックに
おやつに買ったガルボ(特大の箱)を、ぼーぜんとしながら完食してしまった。

それでも、日本の会社での所属先も決まりそうだし、親が東京から引っ越す前に
引っ越し準備等で一時帰国させてくれるなど、会社側も譲歩してくれたので、
3月中に帰ることは諦めて、ダライラマの境地で残りの中国生活を過ごします。

まだ3ヶ月は北京にいるから、振り返るには早いけど、
今は中国に来て、本当に本当によかったと心から思える。

上海の2年間は正直、本当にきつかった。
色々な状況や事情が重なり合って、自分で解決できる事とできない事の違いが
分からなくなっており、どうしよもないことで自分を責めたり、
自分でも解決できるのに人のせいにしたり、今振り返ると暗黒の2年だった。
でも北京に転勤になって、幸運にも恵まれたクライアント&社内環境で
仕事ができるようになってからは、冷静に上海での生活を振り返ることが
できるようになった。

上海では精神的に追いつめられて、挫折だらけの毎日の中でも仕事面では、
一生懸命努力をしていたつもりだし、どうにもならない状況でも何かできないかと
自分に過度なプレッシャーをかけていた。しかもプレッシャーのかけどころが
全然見当違いで、今思い出すと自分のことながら本当に笑ってしまう。
でもそうやって、腐らずに、クライアントのためにと思って諦めなかったから、
今恵まれた環境で、自分の仕事をこなし、一緒に働く人から信頼してもらえてるんだと思う。

辛い経験が、挫折が、今までは点としてだけ存在していて、
それは自分の人生の中でもただの辛い思い出としてだけ記録されていたものが、
その複数の点が線でつながって、今の自分に至る。
Steve JobsがStanford大学でやった伝説のスピーチで言っていた、
「点と点をつないで線にする」、この作業が人生の重要な構成要素なんだろうなー。

もう一度、あの暗黒の2年間を繰り返すのは、まじで勘弁してほしいけど、
それでも3年前の3月、もう一度中国に行くかと聞かれたら、やっぱり行きたい。
そして、私は中国という国の習慣や政治や文化がやっぱり好きになれないけど、
今まで会った中国人には感謝したい。
特に、こんなわがままで横暴な私につき合って、一緒に仕事をしてくれた
上海、北京の同僚達には。
みんな私にとって、とっても大切な同僚です!!ありがとう!

2013年12月27日金曜日

北京式ダイエット

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中国に住まわせてもらっている身としてこれ以上中国の悪口を言うのは
気が引けるけど、今年最後の悪口としてこれだけ言わせてくれー!

北京のタクシーと地下鉄、く・さ・す・ぎ!!
どのくらい臭いかというと、口呼吸していても臭いがじわじわくる程のくささ。
北京オリンピック前に悪臭タクシーに対して新規制ができるほど話題になったらしい。

「香港から来た政務官が苦言」とか笑っちゃうけど、公の場で苦言を言いたくなるのも納得の臭さ。
具体的にどんな臭いかというと、まさしくニンニク臭+タバコ臭+体臭10人分くらいの匂いで、
冬のタクシーは窓を閉め切っているから、筆舌し難い刺激臭。

タクシーだけなら、乗らずになんとかなるけど、冬は地下鉄も同じくらい臭い。
これは私の勝手な推測だけど、冬になるとみんな入浴頻度が減るのと、
北京冬の風物詩「火鍋」をみんな食べまくるせいだと思う。
この火鍋は、辛い鍋汁の中にニンニクが1020個くらい入っていて、
中身は羊肉を薄くスライスしたものと野菜いろいろ。
このニンニク+羊肉が体を温めるらしく、北京人は毎日のように火鍋を食べている。

というわけで、11月の中旬くらいからタクシーに乗るのも、地下鉄に乗るのも
耐えられなくなり、仕方なくどこに行くにも徒歩移動していたらだいぶやせました。
2008年に規制されたはずの悪臭タクシーは今も健在です。