午後には次なる街ヤルカンドへ移動です。
まず行ったのがカシュガルの中心地にある新疆最大のモスクエイティガール寺院。
西安のイスラム寺に行った時も思ったのですが、イスラム建築は色使いがきれい。
外見ばかりが豪華で、内装、見えないところがぼろぼろの中華物件に
見慣れているので、質素に美しいイスラム建築には非常に共感できます。
イスラム建築はきれい |
上海には食用以外いないハトが新疆にはいくらか飛んでました |
雨が少ない南新疆では日干しレンガが使われており、乾燥と強風のため
建物の風化が激しく、モスクは常に工事状態だとか。実際この旅で立ち寄った
モスクのほとんどがどっかしら工事してました。
ご存知の通り、イスラム教徒のみなさんは日の出前から日没後まで1日5回
サウジアラビアのメッカに向かってお祈りするそうで、モスクの床には
お祈り時一人分のスペースを示した絨毯が敷かれてました。
モスクの建物一個分が一人用のお祈りスペース |
カシュガル地元ガイドのウイグル人アマレットゥさんは、ウイグル人で
あることを誇りに思い、観光客の私達にもできるだけたくさんのことを
知ってほしいようで、このモスクでは延々20分くらい説明が続きました。
色々知ることができ嬉しいですが、最後の方は飽きてモスク内を一人で
うろうろしてしまいました。このアマレットゥさんは今日でお別れなのですが
お別れ後、地球の歩き方に2回も写真が載っているのを発見しました。
ウイグル語と日本語は文法がかなり似ているので、ウイグル人にとって
中国普通語を覚えるより日本語を覚える方が楽だそう。アマレットゥさんも
日本語がたいそう上手でした。
カラクリ湖に行く前に酸素枕の使い方を説明するアマレットゥさん |
イスラムの祭りローズ祭やクルバン祭の際には、十数万人が集まるという
エイティガール寺院を見た後は、寺院のすぐ横にある職人街へ。
阪○ツアーが連れ込む観光客しか買い物をしていない 土産物屋ではなく
ウイグル人職人によるウイグル人のための買い物ストリート。
その証拠にしつこい客引き一切なし。
それぞれの道に精通した職人達が専門店を構えています。
完全受注生産の鍋屋のおじいさんもナン屋の少年も職人です |
歩き方によると、羊まんじゅうを蒸す巨大セイロはどうやらカシュガルでしか
作られていないようで、この職人街で作られるセイロは隣国パキスタンや
ウズベキスタンでは100米ドル前後で取引されるとか。
しかも丁寧に使っても2年が限界のため、年中注文があるらしい。
店内にあふれんばかりのセイロを見て「作りすぎでしょー!」と
笑っていたバカは私です。
セイロ以外にも観光客が欲しくなってしまうような装飾品の数々が
売られていました。上の写真はフーダオ夫妻が購入した彫り模様がきれいな
花瓶と木製の小物入れ。家のインテリアに合うかどうか夫婦で話し合っている
様子を見て、結婚ていいなーと素直に思いました。
私の家にあるのは、購入から軽く8年はたっているのに最近突如大量の虫が
沸き出した不気味なペルー人形(即刻廃棄)と小型の猿の骨で作られたペルー人形
以上に不気味なメキシコ産の置物、家に遊びに来た会社の同期に自作の
人形劇を見せてどん引きされたチェコ産の魔女と魔男(?)のマリオネット
ぐらいなもんで、ステキな部屋とはほど遠いなー。
もう変なものは買うまいと心に決めて、今回購入したのがこちら
イスラムモチーフ型のクッキーカッター。
こんな素敵な形のクッキカッター、職人街以外では見つかりません。
お値段は3つで15元(200円くらい?)。
職人街で楽しいお買い物の後は、カシュガルの昔の町並みが残る旧市街に
行ってきました。旧市街は川を隔てて西と東に分かれおり、東側から徐々に
再開発が進んでいるようで、一応景観は保ったまま家が新築されてました。
旧市街のきれい部分(上段)とボロボロ部分(下段) |
新疆料理レストラン「米蘭」で昼食。この米蘭、ラグ麺は美味しかったものの
新疆風トコロテン、シシカバブはあんまりいけてないのに人気店のため
料理が出されるのも遅い上、トイレがカラクリ湖トイレ以上の地獄ぶり
(フーダオさん談)らしく、あまりおすすめできません。
酒が飲めない上に、トイレも汚いなら路上の屋台の方がいいと思います。
カシュガルで一通り観光を終えたら、次なる目的地ヤルカンドへ。
ヤルカンドではアマニサハン王稜へ。これもウイグル貴族の墓の集まりに
モスクが併設されている建物でイスラム建築の美しさにおいては例外では
ありません。
建物の外観(上段)と内部(下段) |
ことができました。ペルーで観光客など1年に1度も来ないであろう
小さな町に間違えて行ってしまった時に、その町の教会で真剣に祈る
地元民を見たときと同じ気持ちになった。
宗教に頼る気持ちが弱く思える時もあるけど、人々の真摯な祈りの姿は
厳かで本当に美しいと思いました。
お祈りの時何を考えているかとムスリムのガイド馬さんに聞いたところ
「アラーは偉大なり」とか「いつかメッカに行けますように」が中心とのこと。
特にメッカは、ムスリムにとって実現したい夢のようで、メッカへは親より先に
行ってはいけないとか、借金をして周りに迷惑をかけてまで行くなとか
中国政府から1年にメッカに行ける人数が制限されているとか、中々行けない
理由がたくさんあり、生存中にメッカに行けるひとは数少ないそうです。
と3日目の話が長くなったところで、最後にヤルカンド最大の名所を紹介します。
最大の名所にして、場所も名前も分からない夕食に行ったレストラン。
ほぼ毎日食べたシシカバブの中で、断トツのうまさだったマイベスト
シシカバブを出した名も知らぬレストラン。
とにかく肉一個一個がでかくて、今さっき捌いたばかりです!と言わんばかりの
新鮮な肉はブリンブリンの弾力とさわやかな羊のうまみで
塩だけの味付けでばくばく食えます。
南新疆は土に塩が多く含まれており、塩分を含んだ草を食べて
放牧されている羊の肉質は最高なんだとか。外に干されている羊の半身は
もちろんハエがたかっていて衛生的とは言えないけど、そんなこと微塵も
きにならないほどうまい!!
今度ガイドの馬さんに連絡する予定があるので、店名と場所を聞いて
分かったら追記します。これにて3日目は終了。
4日目はこれから縦断予定の砂漠公路はじまりの街、またドライバー
ウメルさんの住む街でもあるホータンを目指してひた走ります。
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