2013年10月20日日曜日

トルコ旅行2日目:騙される

実質トルコ1日目は、ホテルから歩いて15分、世界遺産都市イスタンブールを
代表するブルーモスクとアヤソフィアへ行ってきました。
ホテルの人にどこで両替するのがいいか聞いて、ホテル近くの両替所でトルコリラを入手。
その後、色々なところでレートをチェックしたけど、
グランドバザールの中の両替所が一番レートがよかった。

実はわたし去年の国慶節に新疆ウイグル自治区シルクロードの旅に行って以来、
イスラム建築にはまってまして、トルコでもモスクを見るのがとても楽しみだったのです。
モスクの中でも世界一の美しさを誇るブルーモスク。
その外観は、左右対称にいくつものドームで構成されており、
ミナレットと呼ばれる細長い塔が左右に3本ずつ立っている。
モスクを囲む四角い壁の、すべての面からモスクに入ることができるけど、
正面入り口から入ると長年の人の動きですり減った柔らかい大理石で作られている
ちょっとした広場のような空間にでて、そこからモスク内部に入れるようになっている。
中に入ると、「形の左右対称美」の中に「圧倒的に緻密な模様」が詰め込まれていて、
まさに息を飲むようなイスラム美がモスク中に漂っている。
事前に読んだ『イスラムもの知り辞典』によると、イスラム教は偶像が
禁止されているので、他の宗教が偶像の描写で荘厳な雰囲気を醸そうとするところ、
イスラム教はそれができないため、緻密な模様で圧倒しようと、
このような建築や宗教美術にたどり着いたそう。




この美しさ。。。広角レンズがあれば、もっと画角が広い写真がとれたのに。。

確かに私がメキシコにはまっていた時、メキシコ各地のキリスト教会で見たウルトラバロック(ヨーロッパで流行していた装飾華美なバロック調建築や美術がメキシコに持ち込まれ、さらにウルトラ化してしまったキリスト教美術や建築)とはまた違ったベクトルで
宗教の荘厳さを醸している。

メキシコシティの教会。ファザードの中に天使がいっぱい。

建築の美しさというのもあるけど、大勢の人の真剣な祈りを
長年受け止めてきた建物には、日本にはない「はっとする」
何か神聖なものを持っているように感じた。
ブルーモスクは今でも現役でお祈りの場所として使われているので、
お祈りの時間は見学できないことになっている。

新疆ウイグル自治区の旅で見た、何十人ものムスリム男性達がモスクに集まって、
真剣な様子で祈りを捧げている様子は圧巻だったので、トルコでも見たいと思ったけど、
中の様子をチラ見することもできなかった。 
旅の相方、ゆきちゃんもその様子が見たいといって、ブルーモスクに三度も行ったけど、 
窓からちょろっと盗み見る以外は全然中が見れなかった。無念。。。

ブルーモスクの反対側にあるアヤソフィアは、元はキリスト教聖堂、のちにイスラム教施設に変更された建物で、確かに中には天使とか12使徒とかのイコンがそこらじゅうにあって、どちらかというと歴史遺産の雰囲気。



旧トルコ文字とイコンがある
 
キリスト教時代の名残
アヤソフィアの外観は地味。工場かなんか

ブルーモスクには、現役で使われている宗教建築の荘厳さがあって、アヤソフィアには歴史的遺産の価値がある感じ。どちらも素晴らしい建築だけど、やはりイスラム建築ファンとしては、ブルーモスクの方が気に入った(無料だし)。

ブルーモスクが今日のハイライトと思いきや、実はブルーモスクに行く前に、
ホテルからアヤソフィアを目指して、道に迷っていたら、日本語ペラペラの
トルコ人男性に声を掛けられたことに端を発する「絨毯詐欺」が本当のハイライトです!

このトルコ人、名をマー○キ、ミドルネームをアリという男で、
軽い雰囲気で優しげに話しかけてきて、「わたしはインフォメーションで働いていて、
今日は休みだから案内するよ!東京に暮したこともあって、日本語をキープアップしたいから、日本人旅行者と話したいんだ」などと、今思えば詐欺の台本に書いてありそうなことを文字通りペラペラの日本語で話しかけてきたのです。

自分がそんなものにひっかかる訳ないと、警戒心ゼロのわたしはまんまとマー○キに
乗せられ、なんとマー○キの友達がやっている旅行会社について行ってしまったのです。
カッパドキアの気球ツアーを、カッパドキアのホテル経由で予約していて、
その金額が相場より高いとか、カッパドキアの空港とホテルの送迎がないとか、
まー色々と指摘をされて、マー○キに連れていかれた旅行会社で、カッパドキアで必要な
ものをすべて手配してしまいました。

またそこにいた日本語さらにペラペラトルコ人に、うまいことだまされ、
あれよあれよという間に、金まで支払ってしまったのです!!
いやー全部決まったね、なんて言いながら、実はだまされてるんじゃないかと
ホテルに戻ってから気づいて、旅行会社の名前をぐぐると、でてきました。
「ぼったくり旅行会社」の検索結果。。。色々読むに、ツアーや送迎はちゃんとやるけど、
相場より高い値段を徴収されるとのこと。これを見た私とゆきちゃんは、
血の気が3割くらい引く思いだったけど、実はこれにはまだ続きがありまして。

旅行会社の手配担当が金の計算を間違えていたらしく、
私たちはやつらが請求しようとしていた金額より150リラ(7500円)ほど
安い金額を支払っていたとのこと。
旅行会社のやつらは「私たちが間違えたことだから、お客様には関係ない。
このままの金額で大丈夫」とさも恩着せがましく言ってきたけど、
もともとぼったくり金額だろーが!
ということで、悪運の強い私たちは、ぼったくり旅行会社に連れていかれながらも、
相場よりちょっと安い金額でカッパドキアのツアーを手配できたのでした。
実際には、カッパドキア最寄のカイセリ空港⇔ギョレメの往復トランスポート、
気球ツアー、グリーンツアーとレッドツアーというカッパドキア散策1日ツアーを2つで、
510リラでした。確かに計算してみると、相場よりちょっと安め。
なんの疑いもなく、ゴキブリ並にホイホイついて行った自分には腹が立つけど、
結果ぼったくられなかった自分の悪運の強さに乾杯!

ということで、旅行会社にぼったくられたくだりが長くなったけど、
これで終わらないのがトルコの詐欺。
旅行会社に連れてかれた後、なんと知り合いがやっている絨毯屋行かないかと誘われ、
これまたホイホイついて行ってしまったのです!!
ここでの出来事は本当に胸糞が悪いので、できれば書きたくもないけど、
また騙される人がいるといけないから、書いときます。

端的に言うと、たっかい絨毯を買えと言われ、しかもその手口が非常に卑怯で、
絨毯屋から抜け出すのに非常に苦労したというもの。
まず最初に、ごく友好的な雰囲気で素敵な絨毯をいくつも見せて、
どれが好きかと尋ねられ、私たちに好きな絨毯を選ばせると、
今度は絨毯の値段を言ってくる。
私たちが「高いねー」などと反応すると「いくらなら買うか?」と
これまた友好的な雰囲気で聞いてくるのです。

そして彼らの提示金額から私たちが言った金額に歩み寄って、
そのどこかで買わせようという手口。どれが好きか聞かれたあたりから、
これは買わせよーとしてるなと思ったけど、とりあえず行くとこまで行ってみることに。

私はなまじ英語が話せるもんだから、マー○キの通訳なしで、絨毯屋のおやじと
英語で直接話していたのも、さらに胸糞が悪くなる結果となってしまった。
このおやじというのが、本当に気持ち悪いやつで、最初はものすごいフレンドリーに
「日本大好き!君たちさいこー!」みたいなことを言ってくるくせに、買わないと分ると、
とんでもねー暴言を私に吐くというサイコ野郎。
私が「大体最初っから絨毯ほしいなんて言ってねーだろ!」
「お前らが勝手に連れてきたんだろーが!」と至極正論を述べると、
「私はあなたが買うといった値段で売るといった。なら買うのがビジネスの信用じゃないのか!」とか言い出し、以下このような感じ。

私:ビジネスの信用?!これがトルコの文化なのか?!だったら、これはトルコと日本の文化の違いだ!

おやじ:文化の違いかもな。特におまえは、アメリカに留学して、中国に住んで、文化がめちゃくちゃになってるのかもな!これから日本人に会ったら、おまえの印象が日本人の印象になったぞ。

私:こっちのセリフだ!おまえの印象がトルコ人、イスタンブールの印象になったぞ!

と、まー喧嘩のようなやり取りを経て、絨毯詐欺地獄から無事解放されました。
でもその後は本当に気分が悪くて、トルコを一気に嫌いになりかけたぜ。
この日は、ぼったくり被害に遭いそうになったのと、絨毯屋のおやじがむかつきすぎて、
夜出かける気にもならず、ホテル近くのお店で適当にシシカバブを買って、スーパーで酒を買いこんで、ホテルの共同スペースで泥酔しました。
この後の旅行記でも書くけど、観光客を相手している人は、みんなやたら声掛けてきたり、明らかに企んでる系の目をしてたり、信用ならんやつが多いけど、それ以外はシャイで優しそうな人がほとんどの印象でした。

みなさん、イスタンブールで日本語で話しかけられたら、絶対ついていってはいけません!
その先に楽しいことがある可能性もありますが、嫌な思いをする可能性の方が
明らかに高いので、絶対ついていかないようにしましょう!!

全然関係ないけど、トルコには野良猫がたくさんいます!

今日のネコ
 

0 件のコメント: