2012年10月12日金曜日

南新疆シルクロードの旅:お世話になった人々

今日は今回の旅で大変お世話になったガイドの馬さんと
ドライバーウメル(Umer)さんをちょっと紹介。

南新疆名物・綿花畑で赤の他人の畑から綿花を少々拝借する馬さん

今回のツアーを通してスルーガイドをしてくれたのは人が掃いて
捨てるほどいる中国でも38万人しかいないというモンゴル系少数民族
東郷族の馬さん。日本語が上手なのは当たり前で、やらなくてはいけないことは
しっかりとこなし、その上我々がレストランで食事をするたびに
自腹で購入してくれたメロンやスイカなどの果物を持ち込み、デザートとして
だしてくれる本当に気のきくガイドさんでした。
年が近いことと、思ったことが考える前に口に出てしまう自称正直な性格が
似ており馬さんのことが大好きになりました。
細かいことを気にしすぎる我らが日本人をガイドするのは本当に大変なようで
馬さんは砂漠の宴会の席で、日本人観光客をガイドする苦労をたくさん語って
くれました。日本人観光客のみなさん、集合時間が30分変わったとか
政府VIP宿泊のためホテルが変わったとか、ホテルの部屋がちょっと
水漏れしてるぐらいで文句を言ってはいけません。
私なんてホテルのトイレから床に水漏れしてるのを発見しても
一泊くらいなら大丈夫と通報せず、水漏れ箇所はスリッパをはいて
しのぎましたよ。そのぐらい中国の僻地の旅では当たり前です。
細かい事はもとより大事も気にしない、問題は自分で解決する心持ちで
中国僻地の旅へ臨みましょう。そうした方がガイドさんにも迷惑がかからないし
自分的にもイライラせずに楽しめると思います。

運転以外の時は優しい笑顔でウイグル料理を運んでくれるウメル老板

ウメルさんはガイドの馬さんと同じくらい素敵な人柄の頼れるドライバーでした。
こちらの旅では、ドライバーが所有する車とセットで仕事をお願いするようで
私達もウメルさんの33人乗りの大型バスで移動していました。
つまりウメルさんは一国一城の主で、中国で言うなら老板(ラオバン・社長の意)
なのです。このウメル老板、以前の砂漠縦断ツアーで日本人ツアー客が
砂漠で放尿中に財布を落として、気付かずに500km彼方の次の都市まで
行ってしまい、翌日には飛行機に乗らなくてはいけないという事態の時
おうちのあるホータンへの帰り道で、駐車した場所を覚えていて
月明かりしかない砂漠の中を30分かけて財布を探し、なんと見つけてしまった
という伝説を持つドライバーなのです。財布の主は御礼に中に入っていた
お金を受け取って下さいと申し出たものの、そこは男・ウメルお金は要りませんと
財布をガイドの馬さんに送って、これを馬さんが日本を送ったそう。
なんてすばらしい人なのでしょう!性格が聖人並みなのに加え、本業の方も
この旅約1500kmの間、一度も地図を見る事なく(もちろんカーナビもなし!)
最後の都市クチャまで安全運転で私達を送りお届けてくれました。
ちなみにウメルさんは3人の子供のお父さんでもうすぐ4人目が生まれるとか。
奥様は長距離ドライバーのウメルさんの安全のために毎日コーランの
お祈りをしているらしい。

これから南新疆シルクロードの旅を考えている皆様、ガイド・ドライバー指定は
できないと思いますが、試しにガイドは馬冬梅(マードンメイ)さんを
ドライバーにはウメルさんを指名してみてはいかがでしょうか。
馬さんはウメルさんを相当気に入っているようで、馬さんがガイドの場合
ウメルさんのスケジュールが埋まっていなければ、自動的にドライバーは
ウメルさんになるようです。
南新疆の旅に出て、ガイドが馬さん、ドライバーがウメルさんだったら
本当にラッキーだと思います。
ニヤの遺跡とか行けなかったところ、バザールで羊を買うとかやり残したことが
まだまだたくさんあるので南新疆へはあと何度か足を運ぼうと思ってます。
次回も必ず馬さん&ウメルさんでお願いしようっと。

4日目のホータン見物、砂漠突入、ラクダ乗り&砂漠キャンプの話を
次回お送りします。

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